ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン3の「狭山セコムラガッツ」(セコム株式会社ラグビー部、東京都渋谷区)は、11月20日にホストタウンである狭山市の小谷野剛市長を表敬訪問した。
新シーズンへの決意を表明するため、ラグビー部部長の山中善紀氏や運営統括の海老沢洋氏に加え、飯田光紀キャプテン、髙島理久也、水谷健人の両バイスキャプテンら、そして今シーズンから新たに加わった外国人選手を含むメンバーが狭山市役所を訪れた。

昨シーズン、国内最高峰のリーグワンに新規参入し、初年度ながらディビジョン2(D2)昇格まであと一歩に迫ったラガッツ。勝負の2年目となる今シーズンへの意気込みを、飯田光紀キャプテン(フランカー)は力強く話す。
「今年はリーグワン2年目のシーズンということで、去年と同じくディビジョン3優勝、ディビジョン2昇格をターゲットにし、チーム全員でハードワークしていきたいと思う」

飯田キャプテンはまた、ホストタウンへの感謝を込め、ファンへの来場を呼びかける。
「狭山市様にもご協力いただき、観戦バスツアー(第3、7節)の企画も予定しているので、ぜひ会場でラガッツのパワフルでスピーディーなラグビーを皆さまに楽しんでいただければ。応援よろしくお願いいたします!」

ラガッツの日本人選手は全員が社員選手であり、日中は警備服を着てセコムの隊員として勤務し、夕方からジャージーに着替えてラグビーに打ち込むという、“二足のわらじ”を履くチームだ。今シーズンは新たに5人の選手を迎え、悲願のD2昇格に向けて活動している。

今回の表敬訪問では、2025年に創部40周年を迎えたチームの節目を飾る、大型プロジェクトについても小谷野市長に報告した。

ラガッツは、活動拠点である狭山市柏原富士塚の「セコムラグビーフィールド」敷地内に、新ラグビースタジアム「セコムラグビースタジアム(仮称)」の建設を計画しており、10月31日には地鎮祭が執り行われた。2025年11月着工、2026年12月完成を見込んでいる。
新スタジアムは、メインスタンドが約2,000席(鉄筋コンクリート造4階建て)、バックスタンドが約500席(鉄骨コンクリート造)の、合計約2,500席となる予定だ。
狭山セコムラガッツの山中善紀部長は、「新スタジアムは、ピッチと観客席の距離が近く、ラグビーの迫力を存分に感じていただける設計としている。完成した際には、新スタジアムに足をお運びいただき、熱い戦いを間近でお楽しみいただければ」と、完成への期待を込める。

この新スタジアムの完成により、これまでスタジアム規定により狭山市内でリーグ戦を開催できなかったラガッツは、2026年12月の完成予定後、狭山市内でのリーグワン公式戦の開催が可能になる。これは、長年のホストタウンである狭山市のラグビーファンにとって朗報といえるだろう。
チームとセコムは、試合開催だけでなく、新スタジアムを「市民に開かれたスポーツ・文化イベントの場」としても活用し、地域の健康増進や交流を促す拠点としていく予定だ。