家庭でサイズアウトした子ども服などを無料で受け取り・提供する「おさがり交換会」が10月29日、狭山市稲荷山環境センター(狭山市稲荷山1)で開かれ、約250人が来場した。主催はNPO法人「こそだて支援comono」と狭山市。
同イベントは、思い出が詰まった子ども用品を譲れる場を作ることで「お母さん」たちの交流の場を作り、リサイクルやリユースにつながる機会を提供することを目的に開いている。子ども服(サイズ50~130)のほか、おもちゃ、本、ベビー用品、マタニティー用品、ベビーカー、ベビーチェア、バウンサーなど幅広い品が対象で、不要品の「持ち込みのみ」「持ち帰りのみ」でも参加できる。
同NPOはコロナ禍の2020年から、産前産後の家庭を対象に弁当宅配や助産師訪問活動を行ってきた。利用者の一人から「おさがりを譲りたいが、地元を離れ知り合いがいない」と相談を受けたことをきっかけに、代表理事の兒玉保光さんが2021年に自宅前でおさがり交換を始めた。当初は10人程度の参加だったが、口コミなどで徐々に広がり、2022年からは公民館や狭山市駅西口広場などで開催するようになった。
回を重ねるごとに参加者が増え、2024年には狭山市の協働事業に採択。今回の稲荷山環境センターでの開催につながった。兒玉さんは「子育て中の方に寄り添い、孤立しないよう『孤育て』をなくし、居場所づくりの場にしたい。この取り組みを通じて環境への関心を高め、持続可能な社会づくりにつなげたい」と話す。
市外の三芳町から訪れた60代と30代の女性親子は「今回が2回目の参加。家の整理もでき、きれいなままの服を必要な人に譲ることができてうれしい。この活動が広がってほしい」と期待を寄せる。
次回開催は2026年1月27日の10時30分~11時30分を予定。